奈良芸術文芸サロン|歴史観光の佐保山茶論

奈良芸術文芸サロン|歴史観光の佐保山茶論
催し情報
 
催し情報
武久源造式 バロック音楽の楽しみ (開催 2019.3.23.&24)
 
武久源造(フォルテピアノ、チェンバロ) 

ゲスト出演 山口眞理子(バロック・ヴァイオリン、チェンバロ)
 
使用楽器

        フォルテピアノ(ジルバーマン・モデル)
        チェンバロ(フレンチ・フレミッシュ・モデル)
        バロック・ヴァイオリン



オルガン、チェンバロ、ピアノ等各種鍵盤楽器を縦横に駆使し西欧古楽を新しく革新的に今に甦らせる鍵盤楽器奏者武久源造が「愛と戦い」と「自然と宇宙」を二大テーマにバロック音楽の演奏で語ります。今回、武久源造の門下生でヴァイオリンと鍵盤楽器を駆使して新しい音楽を表現をすることに挑み続けている山口眞理子がゲスト出演することでテーマの演出に一層の光彩が放たれます。

 
武久源造式 バロック音楽の楽しみ #1
愛と戦いの音楽

愛と戦い、それは、人間の行動の二大要素であります。それは、古今東西の音楽のテーマであり続けていますが、特に、バロック時代において、作曲家たちは、陰に陽に、このテーマに基づく名曲の数々を産みだしました。本コンサートでは、その中の代表的な作品をじっくりとお楽しみください。

曲目
F.クープラン:恋するウグイス、恋やつれ、神秘の障壁、田園詩 / ラモー:恋の嘆き / ロワイエ:スキタイ人の行進 / クーナウ:ダヴィデとゴリアテの戦い / カステッロ:ソナタ 第1番 / J.S.バッハ=武久:シャコンヌ / 他

開催日 2019年3月23日(土) 開演14時(13時30分開場)

会 場 佐保山茶論 鶯鳴館  定員50名 ※要予約

料 金 3,500円 ※当日の受付でお支払願います。

武久源造式 バロック音楽の楽しみ #2
自然と宇宙の音楽

我々の身の回りの自然と遠い宇宙、これらは、いつの世でも、人間の好奇心の的であり、夢の源泉であり続けました。バロック時代の作曲家たちは、それをどのように音楽に表したでしょうか。本プログラムは、このテーマに沿って、様々な角度から選曲した物です。

曲目
ケルル:カプリッチョ カッコー / クープラン:収穫祭、羽虫、ティクトクショク、フランスのフォリア / ラモー:雌鶏 / J.S.バッハ:適正律鍵盤曲集より / J.S.バッハ:2台の鍵盤楽器のための協奏曲 BWV1061 / 他

開催日 2019年3月24日(日) 開演14時(13時30分開場)

会 場 佐保山茶論 鶯鳴館  定員50名 ※要予約

料 金 3,500円 ※当日の受付でお支払願います。

◇お申し込み先は こちら
※申し込みの備考欄に必ず演奏会名(#1もしくは#2)と申し込まれる人数を記載して下さい。

プロフィール

武久源造 Genzoh Takehisa
(オルガン、チェンバロ、ピアノ、指揮、作曲)

1957年生まれ。1984年東京芸術大学大学院音楽研究科修了。研究テーマは、主にバッハ以前の音楽におけるDispositioについて。チェンバロ、ピアノ、オルガンを中心に各種鍵盤楽器を駆使して中世から現代まで幅広いジャンルにわたり様々なレパートリーを持つ。特にブクステフーデ、バッハなどのドイツ鍵盤作品では、その独特で的確な解釈に国内外から熱心な支持が寄せられている。また、作曲、編曲作品を発表し好評を得ている。音楽的解釈とともに、楽器製作の過程についても造詣が深く、楽器の構造的特色を最大限に引き出す演奏が、楽器製作家たちからも高く評価されている。91年「国際チェンバロ製作家コンテスト」(アメリカ・アトランタ)、また97年および01年、第7回および第11回「古楽コンクール」(山梨)、ほか多数のコンクールに審査員として招かれる。ソロでの活動とともに、00年に器楽・声楽アンサンブル「コンヴェルスム・ムジクム」を結成し、指揮・編曲活動にも力を注ぎ、常に新しく、また充実した音楽を追求し続けている。02年から毎年、韓国からの招請による「コンヴェルスム・ムジクム韓国公演」を行い、両国の音楽文化の交流に大きな役割を果たした。2013年、ラモーの抒情喜劇『レ・パラダン』の日本人による初演を指揮して、絶賛を博する。また、近年、毎年、ヨーロッパ各国(ドイツ、リトアニア、アイスランド、スウェーデン等)で、即興演奏を含む多彩なプログラムによって、オルガン、チェンバロ、ピアノその他の楽器を使った・コンサートを行い、注目を集めている。2018年、7月、ドイツ・シュタインフェルトでのバジリカ・オルガンを使ったコンサートでは、山口眞理子との共演で、自作の「アクア・ベリターティス」を発表。好評を得る。
91年よりプロデュースも含め40作品以上のCDをALMRECORDSよりリリース。中でも「鍵盤音楽の領域」(Vol.1~9)、チェンバロによる「ゴールトベルク変奏曲」、「J.S.バッハオルガン作品集Vol.1」、オルガン作品集「最愛のイエスよ」、ほか多数の作品が、「レコード芸術」誌の特選盤となる快挙を成し遂げている。2015年、ジルバーマン・ピアノによるJ. S. バッハ「パルティータ」の世界初の全曲録音をリリース。2016年3月には、2度目のゴールトベルク変奏曲の録音をリリース。ここでは、日本で初めて16ft弦付チェンバロによって、ゴールトベルクの新しい可能性を切り開いている。さらに、同年、市瀬玲子との共演によって、バッハのガンバ・ソナタ全曲を、ジルバーマン・ピアノとチェンバロを使い分けて録音し、発表。2017年4月、やはり、ジルバーマン・ピアノとペダル付チェンバロを使い分けて、バッハの《平均律》全曲録音を始動。4部作の第一〜三弾を発表。その際、従来誤訳として議論されてきた《平均律》を《適正律》と改めた。これらの新作CDは共に、レコード芸術誌の特選版となる。02年、著書「新しい人は新しい音楽をする」(アルク出版企画)を出版。各方面から注目を集め、好評を得ている。05年より鍵盤楽器の新領域とも言えるシンフォニーのピアノ連弾版に取り組み多方面から注目を集めている。学生時代から数多く放送に出演し、演奏やレクチャー、解説などを担当した。特に、06年NHK第一ラジオ「ときめきカルチャー」コーナーに年間を通して出演。その後もNHKのカルチャー・ラジオのシリーズで何度かレクチャラーを務める。1998~2010年3月フェリス女学院大学音楽学部及び同大学院講師。現在、国立音楽大学客員講師。
オフィシャルサイト http://www.genzoh.jp/index.html


山口眞理子 Mariko Yamaguchi
(オルガン、チェンバロ、バロック・ヴァイオリン)

2歳よりヴァイオリンを、東洋英和女学院在学中よりオルガンを始める。
フェリス女学院大学および同大学院音楽研究科オルガン専攻修了。
ヴァイオリンを故・鷲見康郎氏に、オルガンを武田ゆり、高橋靖子、宮本とも子、宇内千晴、三浦はつみの各氏に、オルガン・チェンバロ・バロックヴァイオリン・アンサンブルを武久源造、桐山建志両氏に、ライアーをKim Hong Chang氏に師事。
第35回オルガニスト協会新人演奏会出演。
バッハ:「マタイ受難曲」、ラモー:オペラ「レ・パラダン」、メンデルスゾーン:「パウロ」などに、バロックヴァイオリン、オルガン、ペダルチェンバロで参加。
日本福音ルーテル大森教会オルガニストを経て、現在東洋英和女学院小学部オルガニスト・講師の他、ドイツの歴史的オルガンでのコンサート等、国内外にて活動
CD:「バルダキン・オルガンの世界」ALCD1121(レコード芸術2011年4月号他特選盤)
バッハ:協奏曲集第4集「未来系バッハへの道」ALCD1127(レコード芸術2012年2月号他特選盤)
「Aqua Veritatis-真理の水-ヨーロッパの春 聖母マリアを讃えて」(東京カテドラル)


武久源造演奏のCD ※2015年以降に発売されたCDについて紹介


J.S.バッハ/パルティータ(全曲)
武久源造 フォルテピアノ(ジルバーマン・モデル)
レコード芸術2015年5月号 特選盤
◇(前略)ジルバーマンのフォルテピアノについて武久は「チェンバロ、クラヴィコード、ピアノフォルテ(フォルテピアノ)、3つの楽器の特質を備えている」と言うが、何はともあれ、この楽器の音色はたいへん円やかで、同時にデリケートな味わいに富む。そして、素晴らしいの一言に尽きるのが、全6曲にわたる武久の名演奏。(中略)武久は《パルティータ》各曲それぞれの特色、表現するところを鮮やかに捉え切り、奥行きの深い達演を披露しつづける。まさしく珠玉の名盤の誕生だ。(濱田滋郎氏・レコード芸術2015年5月号より)

◇(前略)ジルバーマンはシュタインなどのウィーン式アクションの楽器に比べて音色は丸く温かみがあり、オルガンでも弦楽器風の音色を好んだバッハにふさわしく、ウナ/ドゥエ・コルダ、チェンバロ・レジスターのストップを搭載している。演奏がまたすばらしい。こうした多様な音色を含めて楽器を自在に操り、しなやかに大胆に音楽を奏でているのだ。(中略)チェンバロともモダンのピアノとも、そしてこれまでのどのジルバーマンとも違う、新しいバッハ体験が得られるであろう。(那須田務氏・レコード芸術2015年5月号より)



J. S. バッハ ゴルトベルク変奏曲/14のカノン
〜いわきアリオス所蔵16フィート弦付チェンバロによる〜
武久源造(チェンバロ&ポジティーフ・オルガン)、山川節子(チェンバロ)
レコード芸術2016年3月号 特選盤
◇武久源造は以前にも《ゴルトベルク変奏曲》の秀演CDを発表していたが、このたび新たにこれを録音したのは、1台の特殊な魅力をおびたチェンバロとの出会いが機縁になってであるらしい。それは2008年にマティアス・クラマーが製作した、1754年ツェル/ハス・モデル(ドイツ)の楽器で、「16フィート弦」を用いていることが特色となっている。(中略)武久は、彼自身の言葉によれば「感情表現の上に格別な利点を持つ」この楽器を駆使して、事実、まことに感興豊かな奏楽を実現している。独特な立体感、表現に富む彼の演奏は、いつもながら伝えるところの大きいライナー・ノーツを併せ読みながら聴くにつけ、真に価値高いものと思わざるを得ない。なお、余白には1975年に発見された「《ゴルトベルク変奏曲》の<アリア>による14のカノン」が、第2のチェンバロ(山川節子)と共に収められ、武久はそこではポジティブ・オルガンも奏している。(濱田滋郎氏・レコード芸術2016年3月号より)


バッハの錬金術 Vol.1
ヴィオラ・ダ・ガンバと鍵盤楽器のためのソナタ全曲/二つのトッカータ
武久源造(チェンバロ&フォルテピアノ)、市瀬礼子(ヴィオラ・ダ・ガンバ
レコード芸術2016年10月号 特選盤
◇チェンバロやオルガンの演奏で、極めて思慮深い内容のこもった演奏で斯界から高い評価を受ける武久源造が、ピリオド楽器演奏の本場の一つであるロンドンで、多くの優れた奏者がひしめく中、王立音楽院のヴィオラ・ダ・ガンバ教授に就き、これまた高い存在感をもって活躍する市瀬礼子と、バッハの3つの《ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ》を録音した。(中略)第1番を聴いて思うのは、武久のチェンバロは、聴いているとなぜか心が澄み落ち着いてくるのを感じるということだ。音を奏でているというよりも、音で心に語りかけてくるという印象がある。ここでもその印象は全く変わらない。美しく繊細な音色とこまやかな表情が何とも素晴らしい。市瀬も武久に応えるかのように、これ見よがしなところのない、しかし過不足のない実に見事な演奏だ。これに対しフォルテピアノを使った第2番、第3番の演奏がまた素晴らしい。この楽器の音色や響きがガンバにこれほどマッチするとは。両者の心からの対話に満ちた演奏がバッハの音楽にこの上ない麗しき至福の時間をもたらしており、真に豊かな楽興と精神的充足感を感じさせる名演が成し遂げられている。(中村孝義・レコード芸術2016年10月号より)


バッハの錬金術Vol.2 #1/4
J.S.バッハ/適正律(平均律)クラヴィーア曲集第1巻より第1〜第6番/同第2巻より第6〜第1番/最後に再び同第1巻〜前奏曲とフーガ第1番が収録されていますが、これはフォルテピアノで演奏されており、ペダルチェンバロで演奏された冒頭の同曲と聴き比べるという趣向。
武久源造 チェンバロ(ペダル・チェンバロ)、フォルテピアノ(ジルバーマン・モデル) 
レコード芸術2017年5月号 特選盤
◇さすがは、こんにちの最も個性的・独創的−けっして「風変わり」という意味合いではないーな古楽鍵盤奏者、武久源造。彼がこのたび着手したJ.S.バッハ「Das Wohltemperierte Clavier」シリーズの第1枚目は、恒例の《平均律》ではなく《適正律クラヴィーア曲集》と記されている。たしかにバッハの命名は、こんにち常識的な意味での「平均律」を表わしてはいない。それは「程良く調律された」ほどの意味であり、従って武久の「適正律」にしようという提唱は全く正しい。この提唱にふさわしく、CDの作り方もまた、まったく非凡な発想によるものである。(中略)第1巻からの6曲はチェンバロ(中略)、で、第2巻からの6曲は初期フォルテピアノ(中略)と、2種の楽器により弾き分けられるのだ。さらには曲の演奏順序にまでひと工夫が設けられ、第1巻は第1番から第6番まで普通に進むが、第2巻のほうは第6番から第1番へと、逆に進められるのだ。以上の説明で紙幅は一杯となったが、演奏も、解題も実に素晴らしい。(濱田滋郎氏・レコード芸術2017年5月号より)

◇(前略)当盤ではまず「適正律」と訳し、曲によって調律を変えている。そのため曲による響きの歪は少ない。(中略)通常は感情を入れずに抽象的な音楽として扱われるフーガを、武久は修辞学的音楽的な見地から人間的で劇的な音楽と理解し、生き生きとした情感を盛り込むと同時にバロックの不均等リズムを多用してスウィングするように奏でているのだ。チェンバロによる第1巻は任意的な装飾音をふんだんに入れ、足鍵盤の重低音を加えて豊穣かつ饒舌。フォルテピアノによる第2巻は柔らかな音色で歌謡的な側面が強調される。たとえば第4番ハ短調の前奏曲は実に味わい深く、そのフーガは狂おしいほどの情念。(後略)(那須田務氏・レコード芸術2017年5月号より)



バッハの錬金術Vol.2 #2/4
J.S.バッハ/適正律(平均律)クラヴィーア曲集第1巻より第7〜第12番/同第2巻より第12〜第7番/最後に再び同第1巻〜前奏曲とフーガ第8番の前奏曲が収録されていますが、これはフォルテピアノで演奏されており、ペダルチェンバロで演奏された冒頭から3曲目の同曲と聴き比べるという趣向。
武久源造 チェンバロ(ペダル・チェンバロ)、フォルテピアノ(ジルバーマン・モデル)
レコード芸術2018年2月号 特選盤
◇先に発表された、武久源造がその優れた演奏技術および音楽性とともに、ユニークな個性をも発揮したアルバム『バッハの錬金術』の第2集。(中略)当集では、第1巻から第7番〜第12番をチェンバロで、第2巻第12番〜第7番(このように順が逆になる)をフォルテピアノで、と弾き分ける。妙味については述べるスペースを失ったが、ぜひ熟読ならぬ塾聴されたいCD。(濱田滋郎氏・レコード芸術2018年2月号より)

◇(前略)高い集中度で弾かれ、内面的な深みを湛えた秀演だ。(那須田務氏・レコード芸術2018年2月号より)



◇演奏会場

佐保山茶論 鶯鳴館

この鶯鳴館(二階建てで、2階席がございます。)が演奏会場になったのは2014年10月からの演奏会からで、それまでは敷地内にある竹風亭(平屋建て)が演奏会場でした。なお、今年の9月に鶯鳴館の一部を改装しました。改装前と改装後の画像は次の通りです。

 (改装前) 


 (改装後)





ヴィオラ・ダ・ガンバの魅力 (2018.11.18 終了)
後援 奈良市・日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会


ヴィオラ・ダ・ガンバ 福沢 宏 
 
チェンバロ  山縣万里

                 使用した楽器
        Treble Gamba:François Bodart 2000 Belgium
        Alto Gamba:Arnold Dolmetsch c.1920 England
        Tenor Gamba:François Bodart 2003 Belgium
        Bass Gamba:Anonymous c.1750 Germany         
        Bass Gamba:Eugen Sprenger 1936 Germany
        Bass Gamba:Wang Zhi Ming 2009 China
        
        Cembalo:Eizo Hori堀栄蔵 1997 Japan

 繊細な音楽性、抜きんでた技術と知性で日本を代表するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者福沢宏が厚く信頼を寄せ共演を重ねている実力派チェンバロ奏者山縣万里と共演。
ヴィオラ・ダ・ガンバと言えば、一見チェロに似た低音楽器と思われるでしょう。しかしこの楽器にはトレブル(高音)、アルト、テナー、バスといった異なるサイズがある事はあまり知られていません。
 第1部ではこれらの楽器による様々な音色を、そして第2部ではドイツとフランスを代表する二人の作曲家、バッハとマレの音楽をお楽しみいただきました。









お客様のご感想(アンケートより)

●自然に囲まれた茶論で身近に演奏が聴けて贅沢な時間をもてて良かった。ヴィオラ・ダ・ガンバを初めて聴きましたがどの曲も優しく語りかけるよう。一番心をゆさぶられたのはトレブルによるイタリアングラウンドによる変奏曲。これからもずうっと聴いていたい音楽です。

●トレブルの音色が美しかった。7弦のヴィオラ・ダ・ガンバは強烈な印象でした。ヴィオラ・ダ・ガンバの種々の楽器を聴けて大変良かった。会場の大きさに適合したコンサートでした。楽しかったです。チェンバロ、シャープでした。

●ガンバの音色の違いも楽しめて良かった。古いガンバの熟成した枯れた音は魅力的です。

●福沢宏、山縣万里両先生の世界に只々引き寄せられました。ヴィオラ・ダ・ガンバの音色、チェンバロの音世界に一音、一音大切に大切に演奏されるお二人の世界を素晴らしい佐保山茶論でご紹介頂けました事嬉しく至宝の一時でした。ありがとうございました。合掌。

●身近で聴けて低音の音の迫力が良かった。トレブルガンバのやさしい音を聴いていて心安らぎました。初めての曲ばかりでしたがつかの間の安らぎを与えて下さいました。ありがとうございます。

●ガンバやチェンバロの説明がありよく分かって良かったです。古のものと言っておられた7弦のガンバも聴けて良かったです。チェンバロソロもあり、思っていたより柔らかい音でチェンバロにもいろいろ種類があるのを知りました。

●いい季節の日曜日の午後、ヴィオラ・ダ・ガンバの演奏会で3時間(1部&2部)もいい演奏を聴きながら過ごすことが出来てとても良かったです。ガンバの種類が実際に見られて良かった。意外と音量を大きく感じた。季節、建物のたたずまい、お庭が素晴らしかった。心が安まりました。

●トレブルガンバの音が特に気に入りました。ヴァイオリンよりもふくよかでヴァイオリンがテクニックバリバリの若手歌手だとするとテナーガンバは若い頃ほどにはテクニックを発揮出来ないけれどそれを補って余りある人生経験の豊かさを持つ妙齢のベテラン歌手のようです。山縣さんのチェンバロも素晴らしいです。目をつむって聴いていると織物の職人がタテ糸とヨコ糸を自在に操って見事な絵巻物を織り上げていくその姿がまざまざと見えるような見事な演奏です。なぜこのような素晴らしい楽器がピアノにその座を明渡さねばならなかったのか不思議です。アンコールの優雅なロンド(アラン・マレ)は涙が出ました。

●(曲の演奏時間が)長すぎず短すぎず素晴らしかった。室内音楽をこんなに間近でうっとり聴いたのは初めてであり、一つ一つの音が心にしみた。

●とても音響が良かった。

●チェンバロの響きの美しさにビックリ。

●音響、雰囲気が良かった。会場の雰囲気が曲に合っていてとてもすてきでした。

●会場と音楽がマッチしているのが良かった。1階のステージ直前の席と2階席の音の違いを楽しめた。

●2階席でとても良かったです。古楽をやるのにぴったりの場所だと思います。

●熱演すばらしかったです。ありがとうございました。

●音楽と演奏と会場が良かった。響きが良くすてきな会場で演奏がひきたちました。とてもよかったです。

●演奏者、選曲が良かった。充実した企画と内容で楽しい時間を過ごさせて頂きました。

●心が洗われる演奏、本当にすばらしい演奏でした。サロンもすばらしいです。

●楽器の故か、静かな音楽会でした。2階席の音が段違いに良かった。

●とても会場が良かったです。(ガンバとチェンバロの両方共)すごくきれいな良い音がしていました。チェンバロがカッコイイ。1750年のガンバがすごい良い音でなっていた。

●以前からヴィオールの実際の音を聴きたかった。

●どの曲も素晴らしかったです。酔いしれました。インベンションはほんとうに美しい曲だとあらためて思いました。1700年代の音色も聴かせていただきありがとうございました。


◇プログラム

第1部 <ヴィオラ・ダ・ガンバさまざま>

◆ D.オルティス Diego Ortiz(c.1510-c.1570)
   レセルカーダ第8番 第5番 第2番 (B)

◆ R.カー Robert Carr(17c.) 
   イタリアングラウンドによる変奏曲 (Tr)

◆ 作者不詳 Anonimous(17c.)
   グラウンドによる変奏曲      (Tr)

◆ 作者不詳 Anonimous
   グリーンスリーヴスによる変奏曲  (At)

◆ J.H.ダングルベール Jean-Henri d’anglebert(1635-1691)
   パッサカーユ ト短調(チェンバロソロ)

◆ N.シェドヴィーユ Nicolas Chédeville(1705-1782)
   ソナタ ト短調 Vivace / Alla Breve / Largo / Allegro ma non presto  (Tn)

◆ K.F.アーベル Karl Friedrich Abel(1723-1787)
   無伴奏ソナタ ト長調 Adagio / Allegro / Minuet  (B)

◆ G.Ph.テレマン Georg Philipp Telemann(1681-1767)
   ソナタ イ短調 Largo / Allegro / Soave / Allegro  (B)


[使用楽器]
トレブル(Tr):François Bodart 2000 Belgium
アルト(At):Arnold Dolmetsch c.1920 England
テノール(Tn):François Bodart 2003 Belgium
バス(B):Eugen Sprenger 1936 Germany

チェンバロ:Eizo Hori 堀栄蔵 1997 Japan


第2部 <後期バロックの巨匠、バッハとマレ>

◆ J.S.バッハ Johann Sebastian Bach(1685-1750)
   − テノールガンバとチェンバロのためのソナタ ヘ長調
     (原曲:オルガンソナタ 変ホ長調 BWV 525)(Vivace) / Adagio / Allegro

   − 無伴奏組曲 ト長調(チェロ組曲 ト長調 BWV1007)より
      Allemande / Courante

   − ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番 ト長調 BWV 1027
     Adagio / Allegro ma non tanto / Andante / Allegro moderato

◆ G.フレスコバルディ Girolamo Frescobaldi(1583-1643)
   フォリアによるパルティータ (チェンバロソロ)

◆ M.マレ Marin Marais(1656-1728)
   − 組曲 ト長調「ヴィオル曲集第3巻」より
     Prélude / Allemande-Double / Courante / Sarabande / Gigue

   − スペインのフォリア Folies d’Espagne

[使用楽器]

テノールガンバ:François Bodart 2003 Belgium
7弦バスガンバ:Anonymous c.1750 Germany
7弦バスガンバ:Wang Zhi Ming 2009 China

チェンバロ:Eizo Hori 堀栄蔵 1997 Japan


◇プロフィール


福沢 宏 Hiroshi Fukuzawa (ヴィオラ・ダ・ガンバ / Viola da gamba)
オランダのデン・ハーグ王立音楽院をソリスト・ディプロマを得て卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケン、室内楽をシギスヴァルト・クイケン、バルトルド・クイケンの各氏に師事。在学中より数々の室内楽のメンバーとしてオランダ、ドイツを中心にヨーロッパ各地で演奏活動を行った。帰国後はソロ・リサイタル他、古楽関係の音楽祭やサイトウ・キネン・フェスティバル、NHK・FMリサイタル、名曲リサイタルなどに出演。またバッハ・コレギウム・ジャパンによる演奏会、レコーディングに数多く参加するなど、全国各地で多彩な活動を行っている。フォンテックよりCD「マラン・マレ/ヴィオル曲集第3巻」(2015年レコード芸術誌特選盤)をリリース。東京藝術大学、東海大学非常勤講師。
http://hiroshifukuzawa.web.fc2.com/concert.html



山縣 万里 Mari Yamagata(チェンバロ/ Cembalo)
東京藝術大学音楽学部楽理科を卒業後、同器楽科チェンバロ専攻へ進学、在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞を受賞。同大学院修士課程チェンバロ専攻を修了後、ソリスト・通奏低音奏者として活動を続ける。ソロの演奏会シリーズ《ひとり琴》を毎年開催。様々なオーケストラやアンサンブルの公演にチェンバロおよびオルガン奏者として参加するかたわら、主宰するアンサンブル《Duo Maris》《通奏低音組合 Continuo Guild》、クラシックからジャズやタンゴまで多彩なレパートリーを誇る《アンサンブル・エスプレッソ》、和楽器奏者とのコラボレーション企画など、幅広い演奏活動を積極的に行っている。https://magatamary.jimdo.com


◇福沢 宏ソロCD
「マラン・マレ/ヴィオル曲集第3巻」
  福沢 宏(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
    武澤秀平(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
    野入志津子(リュート)
    山縣万里(チェンバロ)
レコード芸術2015年5月号特選盤

 ソロ活動とともに、信頼できるコンティヌオ奏者として国内外のアンサンブルに招かれて活動してきた福沢宏による、意欲的なマレ演奏が登場した。(中略)演奏は、沈思、内密さよりも、マレの残した楽譜をもとに、「優しく」、「強く」といった指示があればその対比を明確にし、また反復を省略して音楽の変化を浮き彫りにし、リュートを加えた低音によりリズムを際立たせ、自在であるとともに明快な音楽的造形を追求している。(中略)たとえばト長調組曲のアルマンド<ラ・マニフィク>とその変奏や、二長調組曲に含まれた内省的ではあるが、情緒に流れない<嘆き>は、こうしたアプローチがもたらした白眉の演奏だ。ソロが主張しながらアンサンブルとしても見事なマレを聴くことができる。
以上は、推薦者 美山良夫 演奏評より抜粋。


オランダのリュート音楽 Lute Music in Holland (2018.6.9終了)
後援:奈良市・オランダ王国大使館


演奏とお話: 佐藤豊彦

使用楽器:オランダ式10コースリュート

リュート界の巨匠佐藤豊彦(元オランダ王立ハーグ音楽院教授)が、主にユトレヒトで曲集を出版したヨアヒム・ヴァン・デン・ホーヴェ(1567-1620)とアムステルダムで曲集を出版したニコラス・ヴァレ(1583-1644?)の二人のリュート奏者の作品を演奏しました。




お客様のご感想(アンケートより)

●涙が出そうなほど心にしみました。

●佐保山茶論の雰囲気にピッタリ。

●知らない曲ばかりで楽しかったです。お話もおもしろかったので次回は曲の解説ももっと聞かせていただけたらうれしいです。

●1曲目の「プリンス(オラニエ公)のアルマンド」がオランダの国歌と知って今後オリンピックなどで聴くのを楽しみにしております。興味深いオランダ語たくさんありがとうございました。ほぼ同じ年齢ですので今後のご活躍をお祈りします。

●2階席で聴かせていただいてリュートの音の広がりを初めて体験しました。

●素敵な雰囲気の中ありがとうございました。

●オランダのリュート曲の生の演奏を聴ける機会はなかなかないので本当に貴重な演奏会でした。佐藤先生の演奏も大変素晴らしかったです。

●オランダ語がこんなにも日常日本語で使われていることにびっくりしました。1曲1曲が心なごむ曲で素敵な時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございました。次回楽しみにしております。

●久々の佐保山茶論でのコンサート大変感激でした。オランダのリュート音楽の楽しさを教えてもらいました。また次の機会を楽しみにしています。

●とても雰囲気が良かった。

●光が優しいサロンで優しい音色と佐藤さんの優しい口調のお話・・・。奈良でのステキな時間を過ごせました。

●とても雰囲気が良かった。東京から来た甲斐がありました。佐藤先生の演奏もお話も良かったです。とても間近にこんなステキな演奏が聴けるこの空間もとても良かったです。

●リュートのなつかしい響きが心地良かったです。演奏もますますあぶらが乗った感じで素晴らしい。オランダの話し、日本語になったオランダ語のお話も興味深かったです。

●普段CDで聴いている以外の曲をたくさん生で聴けて最高でした。

●話と曲共に場所に良く合っていた。

●曲を聴くだけでなくオランダの歴史や文化など勉強になった。

●オランダ式リュートを使った演奏と当時のオランダの話しが興味深かった。

●音楽、お話そして全体的な雰囲気が良かった。

●16、17世紀の音楽事情の一端が伺えて良かった。



☐オランダのリュート音楽   佐藤豊彦 著

 オランダ語ではネーデルランド(低い国)と呼ばれるオランダ王国は、山が無いだけでなく、国土の4分の1が水面下という文字通り低い国(ネーデル=低い、ランド=国)です。実はオランダはそのネーデルランド王国の州の1つホランドのことですが、独立の際重要な役割を果たした州であるため一般的には国名として呼ばれるようになりました。独立戦争は西暦1568年に始まりましたが、独立が認められたのは1648年です。ドイツからホランド州統治の為に派遣されていたオラニエ(オレンジ)公ウィレム一世(在位1572-1584)がオランダ独立国家の事実上の初代君主です。
 国土が九州よりも小さなオランダが、西暦1600年前後には世界で初めての株式会社と言える「東インド会社」を設立して遠くアジア諸国へ進出します。僅か300トンのオランダ商船「リーフデ号」が1600年に九州の豊後(今の大分県)に漂着して以降、江戸時代の日本鎖国の間長崎の「出島」を通してヨーロッパの唯一の国として日本と交易したことは皆さまご存知の通りです。
 16世紀後半からの急速な経済成長に伴って、17世紀にはヨーロッパでもっとも豊かな国になります。そして、アムステルダム、ユトレヒトなどで印刷業が盛んになり、リュート音楽の出版も頻繁に行われました。今回はその中でも主にユトレヒトで曲集を出版したヨアヒム・ヴァン・デン・ホーヴェ(1567-1620)とアムステルダムで曲集を出版したニコラス・ヴァレ(1583-1644?)の二人のリュート奏者の作品を選びました。17世紀初頭のオランダでは10コースで糸蔵を2つ持つダッチヘッドのオランダ式リュートが一般的に使われました。
 そのオランダに私は35年くらい住み、ハーグ王立音楽院で30年以上に渡って教鞭を取りました。今では多くの卒業生が世界中で活躍しています。人生の半分をオランダで、その前のスイス留学時代を含めると半分以上をヨーロッパで過ごしたことになります。私にとっては切っても切れない関係にある国がオランダです。
 佐保山茶論では何度も演奏会のお世話になりましたが、ソロ演奏は常にバロックリュート、つまり17世紀後半以降18世紀に掛けての音楽でした。今回は私にとって第二の故郷とも言えるオランダの音楽を是非とも皆さんに紹介したく、このようなプログラムを考えてみました。

曲目
1.プリンス(オラニエ公)のアルマンド    −アドリアンセン
  Allemande Prince - Emanuel Adriaensen(Antwerpen 1584)
2.ダウランドのパヴァーナとガリヤード    −ヴァン・デン・ホーヴェ
  John Dowland’s Pavana & Galliard (Utrecht 1612)
3.マルティノ氏との最後の別れ        −ヴァン・デン・ホーヴェ
  Het laatste Leytsche afscheit tussen Do,Martino (Leiden 1614)
4.フレミッシュ地方の流行り歌        −ヴァン・デン・ホーヴェ
  Chanson Flameng (Utrecht 1612)
5.乞食のファンタジーと村の鐘        −ヴァレ
  La Mendiante Fantasye (Amsterdam 1615) / Carillon de
  Village (A’dam 1616)
6.菩提樹の木陰で              −ヴァレ
  Onder de Lindegröne (A’dam 1615)
7.デカパン・ピエロ             −ヴァレ
   Les pantalons (1615)
8.イタリアのパッサメッツォとそのガリアード −ヴァレ
   Passamezzo d’Italia & Gaillard de la Passamezzo(1616)

☐佐藤豊彦 Toyohiko Satoh プロフィール


1971年に世界で初めてのバロックリュートLPをスイスで録音してデビュー。1973年には29歳でオランダ王立ハーグ音楽院教授に抜擢され、2005年に退官するまでの32年間に世界で活躍する多くの後輩を育てた。1982年のカーネギーホールでのリサイタルは、ニューヨークタイムズで写真入りで絶賛を博した。30枚近いソロLP、CDそして数多くのアンサンブルでの録音の中にはオランダでエジソン賞、日本で文化庁芸術祭賞と2回のレコード・アカデミー賞など、数多くの受賞がある。作曲家としても世界各地の現代音楽祭に参加し、自作品によるCDも3枚ある。バロックリュート教則本を始め、リュート現代音楽カタログや自作品の出版物もある。2000年には「リュート&アーリーギターソサエティ・ジャパン」の会長に就任し、日本に於けるリュートの普及に貢献している。さらに音楽家のための禅茶道「楽禅古流」と気功「楽禅式呼吸法」を考案し、能楽を学び、伝統的な日本の精神文化との融合を目指し、現在も国際的に活動を続けている。

なお、佐藤豊彦に関する詳細情報は
リュート愛好家のWebsite「朝歌:CHOKA」に掲載されています。

「朝歌:CHOKA」のHPはこちら


☐佐藤豊彦演奏の最新CD

「SESERAGI せせらぎ フランス・バロックのシャコンヌ集」
レコード芸術2017年12月号 特選盤

(前略)佐藤さんご自身執筆の解説には、「(ここに収録された楽曲には)<ナイアガラの滝>を連想させる様なダイナミックな曲は無く、どちらかと言うとすべてが『せせらぎ』に近い曲」と記されている。
 シャコンヌと仏教思想との玄妙な符号を説かれる佐藤さんは、一つ一つの音に生命を与え、強靭な訴えをもって迫られる。点の連続であるリュートという楽器から、大きな意志をもった音の流れが湧きだしてくるのである。確かにそれは<ナイアガラの滝>ではないにしても、迫力は<ナイアガラ>に劣らない。
 とくに佐藤さんが得意とされる音楽の造形力がここでも遺憾なく発揮され、もともと構成性を特徴とするシャコンヌの本質を鮮明に浮かび上がらせている。「シャコンヌ」を核に「せせらぎ」の音で始まり終わる今回のCDは、佐藤さんがおのれ自身を知りぬき、その信条を反映させた企画であり選曲である。

以上は、推薦者 皆川達夫 演奏評より抜粋。

De Missione Musicorum 音楽による宣教の旅                  (2016.11.3終了)
後援 奈良県、奈良市、駐日スペイン大使館、日本ヴィオラ・ダ・ガンバ協会


今回共演する坂本龍右とジョアン・ボロナート・サンスは、それぞれの音楽的な情熱とお互いの国の音楽文化についての強い思いにより結束した。1582年(天正10年)に九州のキリシタン大名の名代としてローマへ派遣された天正遺欧少年使節が日常的に触れ実際に演奏したであろう16世紀のポルトガル、スペイン、イタリア音楽を、それぞれ複数の楽器で演奏し、またそれに合わせて自らも歌い、様々な組み合わせによる音楽の対話を実現する。こうした試みはヨーロッパでも例が少ない。

坂本龍右 (ビウエラ・ダ・マーノ、ビウエラ・ダ・アルコ、リュート、声楽)

ジョアン・ボロナート・サンス (チェンバロ、オルガン、歌)




 お客様のご感想(アンケートより)


●お二人の演奏とは思えない響きと豊かさで、ありがたい時間を過ごせました。

●本当に素晴らしい。このひと言に尽きます。個々の音楽はもちろん、演奏会全体がひとつの物語になっていて当時の人々のざわめき街の喧騒までが聞こえてくるようです。

●天正使節団のコースを辿った曲の演奏は興味があった。

●テナーとバスの声がとてもよくあっていた。お二人が楽器を次々と変えながら弾いて歌われたのに驚嘆しました。特に手ふいごのオルガンとビウエラアルコが人間に近い音色なので4人で歌っているようでとても良かったです。古い宗教曲が好きなのでとてもうれしい演奏会でした。すばらしかったです。

●とても素晴らしい演奏でした。これまでリュートとガンバの「二刀流」でしたが、今回は歌もあり、演奏会の企画、プロデュース、まさにマルチタレントですね。

●今日の演奏会はとても素晴らしかったです。私も最近フランス初期バロックの合唱を始めてお二人の響きの調和が何と表現したらいいのか・・・。とても感動しました。良い時間をありがとうございました。

曲 目:アネリオ作曲「テ・デウム」/ パイーヴァ作曲「第五旋法のオブラ」/ バルデラバーノ作曲「王宮のババーナ」/ ビクトリア作曲「バビロン河の流れのほとりで」/ サクラメンタ提要(長崎刊)所収の聖歌 / 口承によるオラショ「ぐるりよざ」/ ナルバエス作曲 聖歌「オー・グルリオーザ・ドミナ」に基づく七つの変奏 / 他

演奏の趣旨
 日本での16世紀後半〜17世紀における西洋音楽の発展は、イエズス会による布教活動と、天正遣欧使節によるユニークな音楽活動の両方に多くを負う。今回共演するジョアン・ボロナートと坂本龍右は、それぞれの音楽的な情熱と双方の国の音楽文化についての強い思いにより結束した。
 歴史的な音楽上の事実のみでなく、互いの好奇心が、遣欧使節が日常的に触れ実際に演奏したであろう16世紀のポルトガル、スペイン、イタリア音楽のリサーチへとかきたてた。今回演奏するプログラムの制作に際しては、イエズス会士が遣欧使節の日々の活動に同行して詳細に記録したラテン語・伊語・葡語・西語・日本語の一次資料を自ら参照した。
 曲目に劣らず重要なのが演奏上のアプローチである。天正使節たちが実際に行った演奏の記録にも触発され、それぞれ複数の楽器の演奏し、またそれに合わせて自らも歌い、様々な組み合わせによる音楽の対話を実現する。こうした試みはヨーロッパでも例が少ない。
 さらに人間の歴史における「生けるもの、そして変わりゆくもの」にも目を向け「隠れキリシタン」によるオラショの実践にまで広げる。1613年の禁教以来、九州の隠れキリシタンたちが口伝によってのみ唱えてきた讃美歌は、音楽的・文化的遺産の一部を成しているのだ。この公演は2016年の4月及び5月に、バレンシア大学を含むスペインの三カ所で行われ、いずれの公演も好評を博している。 
坂本龍右

プロフィール

坂本龍右 Ryosuke Sakamoto (ビウエラ・ダ・マーノ、ビウエラ・ダ・アルコ、リュート、声楽)
奈良出身。東京大学文学部(美学芸術学専攻)卒業。2008年、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムに留学し、リュートをはじめとする撥弦楽器をホプキンソン・スミス氏に師事、2011年に優秀賞付きで修士課程を修了。並行して、ルネサンス期のヴィオラ・ダ・ガンバをランダル・クック氏、通奏低音理論をイェスパー・クリステンセン氏、声楽をアルムート・ハイパリン氏、記譜法理論をヴェロニク・ダニエルズ氏にそれぞれ師事する。同校に新設されたルネサンス音楽科に進み、アン・スミス氏にルネサンス音楽理論を、クロフォード・ヤング氏にプレクトラム・リュートを師事し、2013年に修了。同年ラクィラ(イタリア)で行われた国際古楽コンクールにて第1位ならびに聴衆賞を得る。在学中より多彩なアンサンブルに所属し、ウィーン古楽祭、ヨーク古楽祭、ユトレヒト古楽祭などに出演するほか、録音も自身のソロCD「Travels with my Lute」(英グラモフォン誌推薦盤)を含め、数多い。リュート奏者としては自身が中心となって結成した「イル・ベッルモーレ」の他、イングリッシュ・コンソートの編成による「クィーンズ・レヴェルズ」、リュート・カルテット「ディライト・イン・ディスオーダー」などのメンバーである。これまでに、フランス・ドイツ・イギリスの各リュート協会からソリストとして招聘を受けている。
公式サイトhttp://ryosukesakamoto.com/ 


ジョアン・ボロナート・サンス Joan Boronat Sanz(チェンバロ、オルガン、声楽)
アリカンテ出身。バルセロナ音楽院、バーゼル音楽院においてオルガン、チェンバロ、通奏低音を学ぶ。スペインをはじめヨーロッパ各地の古楽祭に出演。好奇心旺盛かつ広い知見をもつ奏者として、アンサンブルにおける通奏低音の詩的・修辞的な演奏の可能性を追求し、その興味は鍵盤音楽のソロ演奏の起源の探求にまで及ぶ。ソリストとしての活動のほか、チェトラ・バロック・オーケストラ(アンドレア・マルコン指揮)、コンチェルト・ケルン、ムジカ・フィオリータなどの著名な団体に通奏低音奏者として参加している。自身による教授活動、通奏低音の実践に関する研究に加え、劇場や視覚芸術分野とのコラボレーション多数。現在は、出身校であるバーゼル音楽院の公式伴奏者を務める。
公式サイトhttps://joanboronat.wordpress.com/


花の都フィレンツェ、メディチ家の人びとが聴いた音楽  [2016.9.17/9.18終了]
後援 奈良県・奈良市


15世紀後半、レオナルド・ダ・ヴィンチやボッティチェリらが仕えたフィレンツェのメディチ家では、画家や彫刻家ばかりでなく数多くの音楽家も庇護を受け、宮廷文化を大いに盛り上げていました。音楽をこよなく愛したメディチ家当主、ロレンツォ・イル・マニーフィコ(偉大なるロレンツォの意)も巧みに弦楽器を奏したと伝えられています。 

ナビゲーター、ルネサンス・ガンバ 平尾雅子
ソプラノ、ルネサンス・ハープ 名倉亜矢子
ルネサンス・リュート 佐藤亜紀子
ルネサンス・ガンバ 頼田麗




お客様のご感想(アンケートより)

●作曲家や楽器のことなどお話と共に聴かせて頂きとても当時の様子を想像しながら聴くことが出来て良かったです。ありがとうございました。

●ルネサンス時代の人々の暮らしや感情が音楽からにじみ出ておりとても勉強になりました。

●日頃あまり聴く機会の少ない時代の曲を解説もまじえて演奏していただきとてもよかったと思います。

●曲目ごとにわかりやすい解説がありよかった。ガンバ、リュート、ハープとソプラノのハーモニーが素晴らしかったです。

●遠く時代をさかのぼって遠い異国の音楽を間近で聴くことが出来て不思議な気持ちになりました。うっとりと聴き入りました。お歌がとても自然体で美しかった。遠くから出かけてきたけれどとてもいい午後でした。ありがとうございました。

●めったに聴くことが出来ない演奏だと思うので貴重な機会をありがとうございました。美しい演奏でルネサンスの人に思いをはせながら聴いたりしました。詳しい解説もおもしろかったですがもう少し演奏の割合を増やしてもらうのもいいかなと思いました。

●とても素敵な会場で素晴らしい演奏でした。

●ルネサンスのあまり聴かない音楽ですがこのサロンによく響き素敵な時間でした。

●前半のメディチ家での演奏を思わせる曲構成が良かった。貴族の館での演奏会とはこのようなものであったかと思う演奏であつた。

●曲目解説が詳しく当時の人々のような意識で聴くことが出来たのが良かった。フィレンツェに行ってみたくなった。

●曲の内容がわかりフィレンツェの風景が浮かびました。当時の人々が音楽を楽しんでいたことが想像出来るような気がしました。作曲者についてのお話がとても良かったです。ルネサンスハープは素敵ですね!初めてみました!楽器のお話もとてもよかったと思いました。

●とても充実した演奏会でした。ルネサンス時代にタイムスリップしたようです。日本人の琴線に触れる音楽です。

曲 目
<フィレンツェで鳴り響いた宗教曲> マリーア、明けの明星よ/緑の園の泉よ / アヴェ・マリーア / 他
<メディチ家ゆかりの音楽家たち> ギヨーム・デュファイ:麗しきおとめ / アレクサンデル・アグリーコラ:ああ、ヴィーナスの枷1/アレッサンドロ・コッピーニ:ジプシーの歌 / ハインリッヒ・イザーク:幸せな日はもう二度と / 他
<ミラノのスフォルツァ家、フェッラーラのエステ家、マントヴァのゴンザーガ家に仕えた音楽家たち>ジョスカン・ダスカーニォ(ジョスカン・デ・プレ?):神よあなたを信じます / ジョスカン・ダスカーニォ(ジョスカン・デ・プレ?):こおろぎ / ジョスカン・デ・プレ:手に負えない幸運の女神 / ジョスカン・デ・プレ:千々の悲しみ / ヨアン・アンブロジオ・ダルツァ:サルタレッロ / 他

プロフィール

ヴィオラ・ダ・ガンバ: 平尾雅子 Masako Hirao
国立音楽大学卒業。バーゼル・スコラ・カントールムでディプロマを取得。在欧中はサバル主宰「エスペリオン XX」のメンバーとして活動。CD『M.マレの横顔 IV』で第45回レコード芸術アカデミー賞受賞。訳書に D.オルティス著『変奏論』。国立音楽大学、京都市立芸術大学非常勤講師。
ソプラノ、ハープ: 名倉亜矢子 Ayako Nakura
ニューイングランド音楽院声楽科を演奏優等賞を得て卒業。国立音大音楽研究所
研修課程(初期バロック)修了。古楽コンクール第3位。北とぴあ国際音楽祭や目白バロック音楽祭に出演する他、各地で宗教曲のソリストを務める。CD『やすらぎの歌』リリース。
リュート: 佐藤亜紀子 Akiko Sato
東京藝術大学、ケルン音楽大学、バーゼル・スコラ・カントールムで学ぶ。ソロリサイタル、歌手やアンサンブルとの共演、バロック・オペラや音楽番組への出演、演奏付きレクチャーの開催等、多彩な活動を展開。昨年BCJの公演・録音に参加。アイゼナハ音楽院リュート科講師。
ヴィオラ・ダ・ガンバ: 頼田 麗 Rei Yorita
相愛大学卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバを平尾雅子に師事。ルガーノ・コンセルバトーリオで学ぶ。バーゼル・スコラ・カントールムでディプロムを取得。第4回テレマンコンクール・室内楽部門ファイナリスト、ベーレンライター賞。2008 年、兵庫県知事グランプリ賞。 相愛大学非常勤講師。


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